AI
Artificial Intelligence / 人工知能
「人がやっていた判断や作業を、代わりにやるソフト」の総称です。
文章を書く、写真を見分ける、数字から予測する。用途はばらばらで、
「AI を入れる」だけでは何も決まりません。何をさせるかが中身です。
用語集 / Glossary
AI・DX には、横文字が多すぎる。
ここでは、現場でよく出てくる 62 語を「そのまま人に説明できる日本語」に翻訳しました。
気になる言葉は、いつでもここに戻って確認してください。
ニュースや営業資料に、いちばんよく出てくる言葉。
Artificial Intelligence / 人工知能
「人がやっていた判断や作業を、代わりにやるソフト」の総称です。
文章を書く、写真を見分ける、数字から予測する。用途はばらばらで、
「AI を入れる」だけでは何も決まりません。何をさせるかが中身です。
Generative AI
文章・画像・音声を、ゼロから作れる AI のことです。
ChatGPT や Claude、Gemini がこれにあたります。
検索と違い、答えを「探す」のではなく「その場で作る」のが特徴です。
Large Language Model / 大規模言語モデル
生成 AI の頭脳にあたる部分です。大量の文章を読んで、
「次に来る言葉」を予測できるように訓練されています。
ChatGPT が製品名、その中で動いている GPT が LLM、という関係です。
Prompt
AI への指示文のことです。
「誰に向けて・何を・どんな形式で」を書くほど、返ってくる答えが安定します。
「いい感じにまとめて」が効かないのは、この 3 つが抜けているからです。
Hallucination / もっともらしい誤り
AI が、事実でないことを自信たっぷりに書いてしまう現象です。
存在しない条文や、実在しない社名がそれらしく出てきます。
数字・固有名詞・法令が絡む出力は、人が裏取りする前提で使います。
Token
AI が文章を扱うときの単位で、日本語ではおおよそ 1 文字 = 1 トークン前後です。
API の料金は、この入力と出力のトークン数で決まります。
長い資料を毎回丸ごと貼ると、その分だけ費用がかさみます。
Context Window
AI が一度に読み込める文章の量です。
この枠を超えた分は、会話の古いほうから忘れられていきます。
長い打ち合わせで話がずれ始めたら、新しい会話に切り替えるのが早いです。
Multimodal
文字だけでなく、画像・音声・PDF もそのまま扱えることです。
手書きの日報を撮って読み取らせる、といった使い方ができます。
紙が多い現場ほど、効きます。
Model
AI の中身にあたる、学習済みのプログラム本体です。
同じ ChatGPT でも、選ぶモデルによって賢さも料金も変わります。
「どのモデルを使うか」は、精度と費用のバランスを決める選択です。
Training Data
AI を賢くするために読ませた、元の資料のことです。
ここに載っていない社内のルールや商品は、AI は当然知りません。
「自社のことを知らない」のは故障ではなく、こういう理由です。
Deep Learning / 深層学習
機械学習の中でも、人の脳の構造をまねた方式です。
画像認識や音声認識が実用になったのは、この技術が広まってからです。
今の生成 AI も、この延長線上にあります。
NLP / Natural Language Processing
人が普段使う日本語や英語を、コンピュータに扱わせる技術です。
要約・翻訳・分類など、文章に関わる機能の土台になっています。
Speech to Text / 音声認識
話した内容を、そのまま文字にする機能です。
会議の録音から議事録の下書きを作る、といった使い方ができます。
専門用語や社名は誤変換が出るので、人の手直しが前提です。
Optical Character Recognition / 文字認識
紙や画像に写った文字を、データとして読み取る技術です。
請求書や納品書の入力を減らす場面で、いちばんよく使われます。
手書きや薄い印字は、読み取り精度が落ちます。
Image Generation
文章で指示すると、絵や写真風の画像を作ってくれる AI です。
チラシの下敷きや、SNS 用の素材づくりに使われます。
商用利用の条件はツールごとに違うので、使う前に規約の確認が要ります。
AI Agent
指示を出すと、手順を自分で分けて、ツールを使って最後までやる AI です。
「調べて、表にして、メールの下書きまで」を一続きでこなします。
任せる範囲が広いぶん、どこで人が確認するかを決めておく必要があります。
Machine Learning
過去のデータから規則性を学ばせて、予測や分類をさせる技術です。
需要予測や不良品の検知など、生成 AI より前からある使い方がこれです。
自社のデータが溜まっていることが前提になります。
Fine-tuning
既存の AI に自社のデータを追加で学習させ、専用に仕立てることです。
手間と費用がかかるので、中小企業ではまず後述の RAG で足りることが多いです。
「文体まで自社に寄せたい」といった段階で検討します。
名前だけ聞いたことがある、あのツールたち。
ChatGPT (OpenAI)
対話型 AI の代表格。質問すると文章で返してくれます。
無料でも使えますが、有料プランは月 20 ドル前後が目安です。
まず 1 つ触るなら、ここからで問題ありません。
Claude (Anthropic)
長い文章の読み込みと、コードを書く作業が得意な AI です。
議事録や契約書のような、量のある資料を扱うときに向きます。
当社の開発でも、この Claude を中心に使っています。
Gemini (Google)
Google の AI。Gmail・スプレッドシート・ドキュメントと連携できます。
すでに Google Workspace を使っている会社なら、導入の負担が小さいです。
Microsoft 365 Copilot
Microsoft の AI。Word・Excel・Teams の中から呼び出せます。
Office 中心の会社にとっては、いちばん現場に馴染みやすい選択肢です。
NotebookLM (Google)
渡した資料の中だけを読んで答える、Google のツールです。
手元の PDF やマニュアルに答えを限定できるので、作り話が出にくいのが利点です。
社内マニュアルの相談窓口を、無料で試したいときに向きます。
Dify
AI を使ったチャットボットや業務アプリを、画面上で組み立てられるツールです。
社内資料を読ませた問い合わせ窓口を、プログラムを書かずに作れます。
当社が社内 AI を作るときの、主力ツールのひとつです。
「自社のことを分かっている AI」を作るための言葉。
Retrieval-Augmented Generation
社内の資料を検索させて、その中身をもとに答えさせるしくみです。
AI 本体に覚えさせるのではなく、答えるたびに資料を引かせます。
資料を差し替えれば答えも変わるので、更新が多い規程やマニュアルと相性が良いです。
Knowledge Base
AI に読ませるために整理した、社内資料の置き場です。
ここが古いままだと、AI は古い答えを自信満々に返します。
AI 導入でいちばん手間がかかるのは、実はこの整理です。
Vector Search
言葉が一致していなくても、意味が近い文書を探し出す検索です。
「有給の申請」で検索して「休暇届の出し方」の項が出てくるのがこれです。
RAG の中で動いている検索が、これにあたります。
Chatbot
チャットで質問を受けて、自動で答える窓口です。
社内向けなら「経費精算のやり方」、社外向けなら「よくある質問」の一次対応に使います。
人に回すべき質問の線引きを決めておくのが、失敗しないコツです。
Application Programming Interface
ソフト同士をつなぐための、外部向けの窓口です。
「フォームに入力が来たら、AI に要約させて、Lark に流す」ような連携ができます。
自動化の話に出てくる「連携できるか」は、だいたいこの有無を指しています。
Model Context Protocol
AI が社内ツールを直接操作するための、共通の接続規格です。
対応していれば、AI に「この案件のフォルダを見て」と頼めるようになります。
新しい規格なので、対応済みのツールはまだ限られます。
Opt-out / 学習させない設定
入力した内容を、AI 側の学習に使わせないための設定です。
法人向けプランでは初めから使われない契約になっていることが多いです。
社外に出せない情報を扱う前に、必ず確認しておく項目です。
人が手で写していた作業を、機械に渡すための言葉。
Workflow Automation
決まった手順の繰り返しを、機械に任せることです。
例:「請求書のメールが届いたら、内容を読み取って一覧表に追記する」。
判断が要らない作業ほど、効果が出ます。
n8n
「A が起きたら B をする」を、画面上で線をつないで設定する自動化ツールです。
自社のサーバーに置いて動かせるので、外部にデータを出したくない業務にも使えます。
当社が自動化を組むときの、主力ツールです。
No-Code
プログラムを書かずに、アプリやしくみを作ることです。
部品を並べて設定するだけなので、現場の担当者でも手を入れられます。
作った本人しか触れない状態にしないことが、定着の条件です。
Low-Code
ほとんどは画面操作で作り、細かいところだけコードで補う作り方です。
ノーコードでは届かない要件に、現実的なコストで対応できます。
Robotic Process Automation
パソコンの画面操作そのものを記録して、人の代わりに繰り返させるツールです。
API がない古いシステムでも自動化できるのが利点です。
一方で、画面の配置が変わると止まりやすい弱点があります。
Integration Platform as a Service
複数のクラウドサービスをつなぐことに特化した、連携用のサービスです。
n8n や Zapier、Make がこれにあたります。
「ツールは揃っているのに、間を人が手で運んでいる」会社に効きます。
Webhook
何かが起きた瞬間に、別のサービスへ自動で知らせを送るしくみです。
定期的に見に行く方式と違い、その場で処理が動きます。
「フォーム送信と同時に通知」を実現しているのが、これです。
Trigger
自動化の「きっかけ」にあたる部分です。
時刻(毎朝 8 時)、受信(メールが届いた)、更新(表に行が増えた)などを指定します。
自動化の設計は、まずここを決めるところから始めます。
Google Apps Script
スプレッドシートや Gmail を自動で動かせる、Google 純正のしくみです。
追加費用なしで始められるので、小さな自動化の入口として使いやすいです。
Software as a Service
買い切りではなく、月額で使うソフトのことです。
freee、kintone、Slack などが該当します。
常に最新版が使える一方、契約が増えるほど費用と管理の手間が積み上がります。
Cloud
自社にサーバーを置かず、ネット越しにソフトやデータを使う形です。
社外や現場からでも同じ情報が見られるようになります。
Lark (ByteDance)
チャット・文書・表・タスク・カレンダーが 1 つにまとまったツールです。
Slack と Notion と Asana を合わせたようなもの、と考えると近いです。
ツールが散らばっている会社を、1 か所に集約するときに使います。
導入を決める前と、決めたあとに出てくる言葉。
Digital Transformation
デジタルを使って、仕事のやり方そのものを変えることです。
紙を PDF にするだけでは足りず、承認や引き継ぎの手順まで変わって初めて DX です。
目的は「導入すること」ではなく、現場の時間が空くことにあります。
Digitization
紙や手書きを、そのままデータに置き換える段階です。
帳票をスキャンして PDF にする、といった作業がこれにあたります。
DX の手前にある、いちばん最初の一歩です。
Digitalization
データになったものを使って、業務の流れを組み替える段階です。
「PDF にした」から「申請から承認まで画面で完結する」へ進むところです。
Proof of Concept / 概念実証
本格導入の前に、小さく試して効果を確かめる段階です。
1 部署・1 業務に絞り、期間と判定基準を先に決めておきます。
「やめる条件」を決めずに始めると、試作のまま終わります。
Minimum Viable Product
必要最低限の機能だけを載せた、最初に動くものです。
完成させてから見せるのではなく、動かして直していく進め方を取ります。
現場の「思っていたのと違う」を、早い段階で拾うためのやり方です。
Small Start
全社一斉ではなく、1 業務・1 チームから始めることです。
うまくいった実例が社内にあると、次の展開が通りやすくなります。
Return on Investment / 投資対効果
かけた費用に対して、どれだけ戻ったかの割合です。
AI や自動化では、浮いた時間 × 時給で見積もるのが分かりやすい方法です。
月 10 時間浮けば、人件費に直して効果を説明できます。
Business Process Inventory
今ある仕事を書き出して、頻度と所要時間を並べる作業です。
自動化すべきものは、ここで初めて見えてきます。
当社の無料診断で、最初にやるのもこれです。
Person-Dependent
「あの人がいないと回らない」状態のことです。
手順が本人の頭の中にしかないため、退職や休職でそのまま止まります。
手順を書き出して外に置くことが、そのまま解消策になります。
Standard Operating Procedure
誰がやっても同じ結果になるよう、手順を決めて文書にすることです。
自動化は、手順が決まっていない業務には組めません。
AI に任せる前段として、必ず通る作業です。
In-house Development
外注に頼りきらず、社内で作る・直せる状態にすることです。
小さな修正のたびに見積もりを待つ、という状況がなくなります。
当社は、手順書を残して社内で直せるところまでを納品範囲にしています。
Adoption
作ったしくみが、現場で毎日使われている状態にすることです。
導入が失敗する原因の多くは、性能ではなく使われないことにあります。
誰がいつ使うかを業務の流れに組み込むまでが、導入です。
The 2025 Digital Cliff
経済産業省が 2018 年の「DX レポート」で示した警告です。
古い基幹システムを抱えたままだと、保守要員の引退とともに立ち行かなくなる、という指摘でした。
中小企業にとっては「担当者 1 人に依存した Excel」が、同じ問題の縮図です。
IT Subsidy
中小企業の IT ツール導入費用を、国が一部負担する制度です。令和 7 年度補正予算の事業から、IT 導入補助金が現在の名称に変わりました。
対象ツール・補助率・上限は年度ごとに変わるので、その年の公募要領で確認が必要です。
登録された IT 導入支援事業者と組んで申請する形になります。
DX Consultant
会社のデジタル化を、計画から実行まで一緒に進める役割です。
提案書だけを出す会社と、動くものを作る会社があります。
当社は後者で、現場で動くところまでを担当します。
社内に広げる前に、決めておきたいこと。
Shadow AI
会社が把握しないまま、社員が個人で AI を使っている状態です。
禁止するほど見えないところで使われ、情報漏えいの経路になります。
使ってよいツールと、入れてはいけない情報を先に示すほうが安全です。
AI Usage Policy
社内で AI を使うときのルールを、文書にしたものです。
使ってよいツール・入力してはいけない情報・確認の手順を決めます。
A4 で 1 枚あれば十分に機能します。
Personal Information
氏名や連絡先など、特定の個人が分かる情報です。
AI に入力する前に、本当に必要かを確認し、不要なら伏せて渡します。
顧客名簿をそのまま貼る、が最も多い事故のかたちです。
Copyright
AI が作った文章や画像でも、既存の作品に似ていれば問題になり得ます。
社外に出す制作物は、人が最終確認をする前提で運用します。
生成物の扱いは、使うツールの利用規約にも左右されます。