Lark と Slack、コストで比べると何が違うのか
Slackの無料プランで足りなくなるのはいつか。有料化のタイミングと、Larkに寄せた場合のコスト差を、中小企業の目線で正直に整理します。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
Lark 比較
Lark
vs Slack
結論から言います。Slackを単体で使っていて不便がないなら、コストだけを理由に乗り換える必要はありません。差が大きくなるのは、Slackに加えて会議ツール・ドキュメント・タスク管理を別々に契約している場合です。
Slackで有料化が必要になるのはいつか
多くの会社で最初に壁になるのは、メッセージ履歴です。無料プランでは過去のやりとりをさかのぼれる範囲に制限があり、「あの指示、いつ出したっけ」が探せなくなります。
現場でよく起きるのは、この3つのタイミングです。
- 過去のやりとりを検索したいのに、必要な投稿が見えなくなった
- 外部の協力会社をゲストとして招きたくなった
- 誰がどのチャンネルに入っているか、管理しきれなくなった
このどれかに当たると、有料プランの見積もりが視野に入ります。
「ツールの数」で見ると差が出る
Slackはチャットツールです。会議は別、ドキュメントは別、タスク管理は別に契約している会社が多いはずです。
Larkは、そのあたりを1つにまとめる設計になっています。比べるべきは「チャット同士の値段」ではなく、同じ仕事を回すのに何本の契約が必要かです。
| 比較軸 | Slack を中心に組む場合 | Lark に寄せる場合 |
|---|---|---|
| チャット | Slack | Lark(標準) |
| ビデオ会議 | Zoom などを別契約 | Lark 会議(標準) |
| ドキュメント | Google Workspace などを別契約 | Lark ドキュメント(標準) |
| 表計算・簡易データベース | スプレッドシート+別ツール | Lark Base(標準) |
| 承認・稟議 | 紙、メール、または別SaaS | Lark 承認(標準) |
| 契約本数 | 3〜4本になりがち | 1本に寄せられる |
金額は人数と契約形態で変わるので、ここでは断定しません。ただ、契約が3本から1本になれば、支払いも管理も軽くなるという構造は、規模に関係なく効いてきます。
それでもSlackが向いているケース
正直に書きます。次のような会社は、Slackのままがよいと思います。
- 開発チームが中心で、GitHub や CI との連携を深く使い込んでいる
- 社外のコミュニティやクライアントとSlackでつながっていて、そこが仕事の入口になっている
- すでにSlackの有料プランで満足していて、他のツールも困っていない
Slackの連携エコシステムは厚いです。そこに乗っている会社が、コストだけを見て動くのは損になります。
Larkが効くのは「バラバラだった会社」
逆に、Larkが効きやすいのはこういう会社です。
- 連絡はLINE、資料はメール添付、日報は紙かExcel、と手段が散らばっている
- パソコンをあまり触らない現場スタッフがいて、スマホ中心で回したい
- ツールを増やすたびに「またIDとパスワードが増える」と言われる
情報が散らばっているほど、1つにまとめる効果は大きくなります。
明日からできる一歩
いきなり全社で切り替える必要はありません。部署を1つ、業務を1つだけ選んで、Larkの無料プランで2週間試してください。
おすすめは日報か、シフトの連絡です。毎日発生して、今のやり方に不満が出やすいところから始めると、続くかどうかがすぐ分かります。
そこで手応えがなければ、無理に広げないほうがいいです。判断材料が増えるだけでも、その2週間には意味があります。
よくある質問
Q.Slackを使っています。今すぐ乗り換えるべきですか。
いいえ。Slackが問題なく回っていて、履歴も足りているなら、無理に動かす理由はありません。検討する価値があるのは、有料化の見積もりが出たときと、Slack以外にも会議・ドキュメント・タスクのツールを別々に契約しているときです。
Q.Larkの無料プランはどこまで使えますか。
小規模なチームであれば、チャット・ビデオ会議・ドキュメント・Base(データベース)まで無料の範囲で試せます。ただし人数やストレージには上限があるため、最新の条件は公式サイトで確認してください。
Q.移行のときに過去のやりとりはどうなりますか。
チャット履歴をそのまま完全に引き継ぐのは簡単ではありません。実務では「過去はSlackを読み取り専用で残し、新しいやりとりからLarkに移す」という進め方が現実的です。
ほかの記事