熊本の現場でLINEをやめてLarkに移す。何が起きるか正直に書く
現場スタッフの抵抗、既読の扱い、私物スマホ、移行の順番。熊本の中小企業がLINEからLarkへ切り替えるときに実際に起きることと、つまずかない進め方を整理しました。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
先に結論を言います
熊本の現場でLINEをやめてLarkに移すと、最初の2週間は必ず現場から不満が出ます。ですが「私物スマホと会社の連絡が混ざる問題」と「誰が読んだか分からない問題」が同時に片付くので、移行の順番さえ間違えなければ1か月で落ち着きます。全部署を一度に切り替えず、まず1グループだけで走らせるのが失敗しないコツです。
この記事は、LINEを長く使ってきた製造・建設・店舗の会社が、何を覚悟して、どの順番で進めればいいかを正直に書きます。
なぜ今、現場のLINEをやめる会社が増えているのか
理由は、私物スマホと業務連絡が混ざったまま人手不足が進んだからです。熊本ではTSMC関連の動きで人の取り合いが起きていて、若手の入れ替わりも早くなりました。LINEには次の弱点があります。
- 退職した人のスマホに過去のやり取りが残り続ける
- グループが増えすぎて、どこに何を書いたか分からなくなる
- 写真や書類がすぐ流れて、後から探せない
- 私物のアカウントを会社が管理できない
毎日仕事で使う道具だからこそ、私物と会社の境目があいまいなのは危ないのです。この背景は熊本の現場で「紙とLINEと電話」をLarkでどこから置き換えるかでも整理しています。
LINEとLarkは何が違うのか
一番の違いは「会社が管理できるかどうか」です。表にします。
| 比較軸 | LINE(個人向け) | Lark |
|---|---|---|
| アカウントの持ち主 | 個人 | 会社 |
| 退職者のデータ | 本人のスマホに残る | 会社が停止・回収できる |
| 既読の見え方 | 誰が読んだか個別に分からない | 誰が読んだか一覧で分かる |
| ファイルの保管 | すぐ流れる | ドライブに残る・検索できる |
| 業務アプリ | なし | Base で在庫・日報など作れる |
| ビデオ会議 | 少人数向け | 会議・録画に対応 |
| 料金 | 無料 | 無料プランあり/Pro は¥1,420/1ユーザー/月 |
注意してほしいのは、LINEの手軽さは本物だということです。プライベートでみんなが使い慣れているので、導入コストはゼロです。会社の連絡量が少なく、管理の必要も薄いなら、無理に移す必要はありません。
現場スタッフの抵抗は、どこで起きるか
抵抗が出るのは「新しいアプリを入れさせられる」と感じた瞬間です。特に次の3つで反発します。
- 私物スマホに会社のアプリを入れたくない
- 操作を覚え直すのが面倒
- LINEのほうが速い、という現場の実感
ここで大事なのは、機能の説明より先に「あなたの得」を伝えることです。「退職しても個人のLINEを会社に見られなくなる」「休みの日に会社の通知を切れる」という点は、スタッフ側にもメリットがあります。会社の都合だけで押し切ると、必ず裏でLINEが生き残ります。
私物スマホ問題はどう片付けるか
答えは、Larkの通知を業務時間外に切れる設定と、退職時にアカウントを止められる仕組みで解決します。
- 私物スマホにアプリを入れてもらう場合は、会社のデータだけを管理者側から扱える
- 退職時は管理者がそのアカウントを無効化できる(私物の写真や個人LINEには一切触れない)
- 通知のオン・オフを本人が時間で設定できる
それでも私物に入れたくない人はいます。その場合は共用の端末を現場に1台置く方法もあります。管理面の詳しい話はLarkのセキュリティと管理機能にまとめています。
既読はメリットにもストレスにもなる
既読が誰か分かるのは便利ですが、使い方を決めないと現場のストレスになります。
- よい面:連絡が確実に届いたか一覧で確認できる。指示の抜け漏れが減る
- 悪い面:「読んだのに返さない」と責める空気ができると、現場が萎縮する
おすすめは、最初に社内ルールを1行決めることです。「既読は確認できたサイン。返信は必要なときだけ」と決めるだけで、余計な監視の空気が消えます。既読の仕組みの違いはLarkとLINE WORKSの比較でも触れています。
移行の順番——ここを間違えると失敗する
全社一斉ではなく、小さく始めて広げる順番が正解です。
- 情シス担当と経営者だけでLarkを触り、基本操作を覚える
- 一番協力的な1グループ(例:事務や1現場)だけで2週間試す
- そのグループで「便利だった点」を社内で共有する
- 部署ごとに順に移す。LINEは一定期間だけ残す
- 全部署が移ったら、日を決めてLINEの業務利用を止める
ポイントは、LINEをいきなり禁止しないことです。両方使える期間を1〜2週間だけ設け、そこを過ぎたら業務連絡はLarkに一本化する、と日付で区切ります。ずるずる両方残すと、結局どちらも中途半端になります。
LINEを残したほうがいい連絡もある
正直に書くと、お客さんとの連絡や社外の人とのやり取りは、無理にLarkへ移さないほうがいい場合があります。相手にアプリを入れてもらうのは負担だからです。移すのは「社内の業務連絡」に絞ると決めると、現場も納得しやすくなります。
明日からできる一歩
今日、一番協力してくれそうな現場スタッフを1人思い浮かべてください。その人と自分の2人だけでLarkの無料プランに登録し、明日の連絡を1件だけLarkで送ってみます。全社の話はそのあとで十分です。まず2人で1件、が失敗しない最初の一歩です。
よくある質問
Q.LINEからLarkに移すと料金はいくらかかりますか
Larkには無料プランがあり、まず費用ゼロで試せます。有料のProは1ユーザーあたり月額¥1,420です。人数分や機能によって変わるので、最新は公式サイトで確認してください。
Q.私物スマホにLarkを入れさせても大丈夫ですか
会社が管理できるのはLarkの業務データだけで、個人の写真や個人LINEには一切触れません。退職時は会社側でそのアカウントを止められます。私物に入れたくない人には共用端末を用意する方法もあります。
Q.既読機能は現場の負担になりませんか
使い方次第です。「既読は確認のサイン、返信は必要なときだけ」と最初に1行ルールを決めれば、監視のような空気は避けられます。連絡が届いたかを一覧で確認できる利点は大きいです。
Q.LINEを完全にやめる必要はありますか
社内の業務連絡はLarkに一本化する価値がありますが、お客さんや社外との連絡は無理に移す必要はありません。相手にアプリ導入を求める負担が大きいためです。
Q.移行はどのくらいの期間で落ち着きますか
最初の2週間は不満が出やすいですが、1グループで試してから広げれば1か月ほどで落ち着くことが多いです。全社一斉ではなく小さく始めるのが失敗しないコツです。
Q.熊本の補助金でLark導入費用は使えますか
対象になる場合がありますが、要件は毎年変わります。対象費目や条件は公募要領で最新を確認し、採択を前提にしないでください。詳しくは補助金の記事も参考にしてください。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、Lark と生成 AI を使った中小企業の業務効率化を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、導入から現場への定着までを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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