Lark 比較2026-08-16 公開7 分で読めます

Larkで新人が自走できる社内Wikiを作る。ドキュメント設計と他ツール比較

新人が先輩に聞かなくても仕事を進められる社内Wikiの作り方を、LarkとNotion・Googleドライブで比較。情報の階層設計と権限の考え方を熊本の中小企業向けに整理します。

TM

中田 純平 — ツナイデ・ムスブ

熊本市 / AI 実装スタジオ

電卓と書類でコストを計算している様子

先に結論を言います

新人が「聞かないと進まない」状態から抜けるには、社内の情報を検索できる形で1か所に集める必要があります。ツールで言えば、チャット・タスク・ドキュメントが同じ画面にそろうLarkのWiki機能が、少人数の会社では手数が少なくて済みます。ただし、資料の構造を細かく作り込みたい会社はNotion、すでにGoogleを全社で使い切っている会社はGoogleドライブで十分な場合もあります。大事なのはツールより「どこに何を置くか」の設計です。

なぜ新人の自走にWikiとドキュメントが効くのか

新人が自走できない一番の原因は、答えが人の頭の中にしかないからです。

熊本の現場でよくある光景を挙げます。

  • 材料の発注先や単価が、ベテラン1人しか知らない
  • 機械の立ち上げ手順が、紙のメモとLINEの過去ログに散っている
  • 接客の言い回しや返品対応が、口伝えで人によって違う
  • 「あの書類どこ?」を毎回先輩に聞く

これを解決するのが社内Wikiです。Wikiとは、社内の手順やルールをページ単位でまとめて検索できるようにした仕組みのことです。ノートを本棚に整理して、誰でも引き出せる状態にするイメージです。

新人が自分で調べて動けるようになると、教える側のベテランの時間も戻ってきます。人手不足の会社ほど、この効果は大きくなります。

Lark・Notion・Googleドライブの比較表

社内Wikiを作る主な選択肢を、判断材料になる軸で並べます。

比較軸 Lark(Wiki・ドキュメント) Notion Google ドライブ
料金 無料プランあり/プロ ¥1,420/1ユーザー/月 公式サイト参照 公式サイト参照
無料プラン あり あり あり(個人Googleアカウント)
利用可能人数 公式サイト参照 公式サイト参照 公式サイト参照
ストレージ 公式サイト参照 公式サイト参照 公式サイト参照
チャットとの一体感 同じアプリ内でチャット・Wikiが行き来できる チャット機能は弱い チャットは別サービス(Chat)
Wiki(階層整理) あり(スペース単位で整理) 得意(自由度が高い) フォルダ階層のみ
ドキュメント同時編集 あり あり あり
検索性 アプリ全体を横断検索 ページ内検索が強い ファイル名・全文検索
権限設計 ページ・スペース単位で細かく設定 ページ単位で設定 フォルダ・ファイル単位
タスク・承認との連携 同じアプリ内で完結 外部連携が必要な場面あり 別サービスと組み合わせ
スマホの使いやすさ 現場向けに軽い やや重く感じる場面あり ファイル閲覧中心
業務アプリ(データベース) Lark Baseで作成可 Notionデータベースで作成可 スプレッドシートで代替
AI機能 議事録要約・文章作成など(プランによる) AI(有料アドオン) Gemini(プランによる)
日本語サポート 公式サイト参照 公式サイト参照 公式サイト参照
向いている会社 チャットも文書も一本化したい少人数の会社 資料の構造を作り込みたい会社 すでにGoogleで統一済みの会社

料金の具体額はLarkのプロプランのみ公式資料で確認できた金額です。NotionとGoogleは変動するため、公式サイトで最新をご確認ください。

Lark(Wiki・ドキュメント)のデメリット

Larkの弱点は、機能が多すぎて最初に迷うことです。

チャット、Wiki、Base、承認、カレンダーがすべて同じアプリに入っています。便利な反面、新人にいきなり全部を見せると「どこを見ればいいか」で迷います。導入時は使う機能を絞り、Wikiとチャットだけから始めるのが無難です。

もう1つ、Wikiの自由度はNotionほど高くありません。凝ったレイアウトの資料を作りたい会社には物足りない場面があります。手順書や連絡事項をまとめる用途なら十分です。ファイル管理面の詳しい比較はLarkのファイル・ナレッジ管理とSharePointを比較も参考になります。

Notionのデメリット

Notionの弱点は、自由度の高さがそのまま散らかりやすさになることです。

ページを自由に作れるため、設計をしないと「同じ内容のページが3つある」状態になりがちです。整理が得意な担当者がいないと、かえって新人が迷います。また、チャット機能が弱いため、日々の連絡は別ツールが必要です。連絡とWikiを行き来する手間が残ります。データベース面の比較はLark BaseとNotionデータベースにまとめています。

Google ドライブ(共有フォルダ運用)のデメリット

Googleドライブの弱点は、フォルダの深さで情報が迷子になることです。

フォルダを掘っていく方式なので、新人は「どの階層に目的の資料があるか」を知らないと探せません。全文検索はできますが、正しいファイル名を付ける文化がないと引っかかりません。手順を「ページ」として読ませるより、ファイルを開かせる運用になりがちです。ドキュメントの編集面はLarkドキュメントとグーグルドキュメント比較で整理しています。

新人が自走できるWikiの設計——3つの階層

ツールより先に、置き場所の設計を決めます。ここが一番大事です。

新人向けのWikiは、次の3階層に分けると迷いません。

階層 中身の例 更新頻度
入口(はじめに読む) 会社ルール・連絡の使い方・困ったときの連絡先 低い
手順(やり方を調べる) 機械の立ち上げ・発注手順・接客の流れ・返品対応 中くらい
記録(あとで探す) 議事録・日報・過去のトラブル対応 高い

コツは3つです。

  • 1ページ1テーマにする。長い手順は分割する
  • ページの冒頭に「これは何を書いたページか」を1行入れる
  • 「最終更新日」と「担当者」をページ内に明記する

この形にすると、新人は入口ページから読み進め、分からないことは手順ページで検索できます。ベテランへの質問が「調べても分からなかったこと」だけに減ります。

最初から完璧を目指さないことも大事です。新人がつまずいた質問をそのままWikiのページにする。これを繰り返すだけで、生きた手順書がたまっていきます。

どちらを選ぶか——チェックリスト

自社に向くものを、条件で見分けます。

Larkが向く会社:

  • チャットも文書も1つのアプリにまとめたい
  • 現場スタッフがスマホ中心で使う
  • 承認やタスク管理も同じ場所で回したい
  • 情報システム専任者がいない少人数の会社

Notionが向く会社:

  • 資料の見せ方やレイアウトを作り込みたい
  • 整理が得意な担当者がいる
  • 連絡は別のチャットツールで問題ない
  • 社外への共有ページも整った見た目にしたい

Googleドライブが向く会社:

  • すでに全社でGoogle Workspaceを使い切っている
  • 手順書より添付ファイルのやり取りが中心
  • ファイル名を整える文化が根づいている
  • 新しいツールを増やしたくない

規模別の目安——5人・20人・50人の会社なら

人数によって、手のかけ方と費用感が変わります。ここは一般的な判断の目安です。

5人の会社

無料プランで始めて十分な規模です。Wikiは入口ページと手順ページだけで回ります。Larkなら無料プランがあるので、まず費用をかけずに試せます。

20人の会社

情報の量が増え、検索性が効いてくる規模です。LarkプロプランはLark公式資料で ¥1,420/1ユーザー/月 と確認できました。単純計算で 1,420円×20人=月額28,400円が目安です(税表記は公式サイト参照)。手順ページの更新担当を部署ごとに決めると回ります。

50人の会社

部署をまたいだ権限設計が必要になる規模です。同じ計算で 1,420円×50人=月額71,000円が目安です。誰がどのページを見られるかを整理しないと、情報が漏れるか、逆に見られず困るかのどちらかになります。この規模ではWikiのスペースを部署単位で分け、入口だけ全社共通にする形が扱いやすいです。

NotionとGoogleは公式で最新料金を確認したうえで、同じように人数をかけて比較してください。

出典

料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。

明日からできる一歩

今日中に、新人からよく聞かれる質問を3つだけ紙に書き出してください。その3つが、あなたの会社のWikiの最初のページになります。ツール選びはそのあとで間に合います。

よくある質問

Q.Larkの無料プランだけで社内Wikiは作れますか

はい、Wikiとドキュメントの基本機能は無料プランでも使えます。ただし人数上限やストレージなどの制限は公式サイトで最新をご確認ください。少人数の会社なら、まず無料で試してから有料プランを検討する形で問題ありません。

Q.NotionからLarkにWikiを移すことはできますか

手順書やページの中身はコピーして移せますが、レイアウトや埋め込みは作り直しが必要な場合があります。まずは使用頻度の高いページから順に移すのが現実的です。全ページを一度に移そうとすると途中で止まりやすいです。

Q.新人が自走できるWikiにするには何ページくらい必要ですか

最初は10ページ前後で十分です。新人がつまずいた質問をそのままページにしていくと、必要なページが自然に決まっていきます。最初から網羅しようとせず、質問が出るたびに1ページ足す運用が続きます。

Q.製造や建設の現場でもWikiは使われますか

使えます。機械の立ち上げ手順や安全ルール、協力会社の連絡先などをページ化すると、現場のスマホから確認できます。写真や動画も貼れるので、文字だけの手順書より新人が理解しやすくなります。

Q.Wikiとチャットは分けたほうがいいですか

流れて消えてよい連絡はチャット、あとで探す情報はWikiと分けるのが基本です。Larkは両方が同じアプリにあるため行き来しやすい点が利点です。チャットの重要な内容は、その日のうちにWikiへ転記する習慣をつけると情報が残ります。

Q.情報システム担当がいなくてもWikiは運用できますか

できます。専任者がいない前提なら、機能が少なく設計もシンプルに始められるLarkかGoogleドライブが向きます。更新担当を各部署に1人ずつ置き、月に一度だけ古いページを見直す時間を決めておくと回ります。

この記事を書いた人

TM

中田 純平

ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市

熊本を拠点に、Lark と生成 AI を使った中小企業の業務効率化を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、導入から現場への定着までを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。

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