熊本の中小企業のSaaS費用の内訳とLark一本化で減らせる金額の考え方
熊本の中小企業がチャット・会議・文書・タスクごとに払うSaaS費用の内訳を整理し、Lark一本化で減らせる金額の考え方を比較表で示します。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
先に結論を言います
熊本の中小企業の多くは、チャット・ビデオ会議・文書・タスク・業務アプリを別々のSaaS(月額課金のクラウドサービス)で契約しています。同じ機能が重複し、使っていない幽霊アカウントも残るため、一人あたりの合計は思ったより膨らみます。Larkはこれらを1つに束ねられ、有料のプロプランで1ユーザーあたり月額¥1,420(2026年8月17日時点)です。重複を洗い出して統合すれば費用を減らせる余地がありますが、すでに特定ツールに深く依存している場合は無理な一本化が逆効果になります。判断は「今いくら払っているか」を紙に書き出すことから始まります。
熊本の中小企業が払っているSaaS費用の内訳
典型的な内訳は、機能ごとにサービスがバラバラという形です。以下は熊本の従業員10〜50名の会社でよく見る構成です。
| 機能 | よく使われるサービスの例 | 課金の型 |
|---|---|---|
| チャット | Slack / Chatwork / LINE WORKS | 1ユーザー/月 |
| ビデオ会議 | Zoom | 1ホスト/月 |
| 文書・表計算 | Google Workspace / Microsoft 365 | 1ユーザー/月 |
| タスク・案件管理 | Asana / Backlog / Trello | 1ユーザー/月 or 定額 |
| 業務アプリ・データベース | kintone | 1ユーザー/月(最低人数あり) |
| 勤怠・シフト | 勤怠専用ツール | 1ユーザー/月 or 定額 |
各サービスの実額はプランや契約時期で変わるため、金額は各公式サイトで最新を確認してください。ここで大事なのは、5〜6種類を積み上げると「一人あたり月◯千円×5サービス」になり、人数分掛け算で効いてくるという構造です。
なぜSaaS費用が膨らむのか——重複と幽霊アカウント
費用が膨らむ原因は、機能の重複と、使っていないのに払い続けているアカウントです。現場を見ると次のパターンが多く出ます。
- チャットとタスク管理で「連絡機能」が重複している
- 会議ツールとチャットツールの両方に通話機能がある
- 退職者・異動者のアカウントが解約されずに残っている
- 一部の人しか使わない有料機能を全員分契約している
- 部署ごとに勝手に契約し、経理が全体像を把握していない
熊本ではLINEの無料グループで連絡を回しつつ、別で有料チャットも契約している、という二重運用も見かけます。まず「何にいくら払っているか」の全体像がないと、減らしようがありません。
SaaS費用の棚卸しのやり方
棚卸しは、契約明細とアカウント数を突き合わせる作業です。手順はシンプルです。
- クレジットカードと銀行の明細から、月額・年額の引き落としを全部書き出す
- サービスごとに「契約人数」と「実際に毎週使っている人数」を並べる
- 機能が重複しているサービスに印をつける
- 使っていないアカウント数×単価を「削れる額」として合計する
この4番目の合計が、まず手をつけるべき無駄です。統合を考えるのはその次です。詳しい試算はチャット・会議・文書・タスクを別々に契約 vs Lark一本化、コスト比較も参考にしてください。
別々に契約 vs Lark一本化——比較表
個別のSaaS群を積み上げる場合と、Larkに一本化する場合の違いを整理します。
| 比較軸 | 別々に契約(個別SaaS群) | Lark一本化 |
|---|---|---|
| 料金 | サービスごとに加算 | プロ ¥1,420/ユーザー/月(確認日時点) |
| 無料プラン | サービスにより有無が分かれる | あり |
| 利用可能人数 | サービスごとに条件が異なる | 公式サイト参照 |
| ストレージ | サービスごとに別枠 | 公式サイト参照 |
| チャット・既読管理 | 別サービスで契約 | 標準搭載 |
| ビデオ会議 | Zoom等を別契約 | 標準搭載 |
| カレンダー | Google等に依存 | 標準搭載 |
| タスク管理 | Asana等を別契約 | 標準搭載 |
| 文書作成 | Google/Microsoftに依存 | 標準搭載 |
| 業務アプリ | kintone等を別契約 | Base標準搭載 |
| AI機能 | サービスごとに追加課金が多い | 一部標準/一部は増値サービス |
| セキュリティ・管理 | サービスごとに設定が分散 | 管理画面に集約 |
| 請求・支払い | 複数の請求先に分散 | 1本に集約 |
| サポート | サービスごとに窓口が別 | 1窓口 |
| 向いている企業 | 各ツールを深く使い込む会社 | 重複を減らし運用を単純にしたい会社 |
Larkの増値(追加)サービスには、ビデオ会議のAIノートが¥270,000、Base オートメーションの追加5万回が¥95,000などの設定があります(いずれも確認日時点)。基本プランに含まれない機能は別料金になる点は押さえておいてください。
別々に契約(個別SaaS群)のデメリット
最大のデメリットは、管理が分散して「全体でいくら払っているか」が見えなくなることです。請求先が5〜6社に分かれると、経理は毎月バラバラに処理し、解約漏れが起きます。さらに、ツール間でデータが行き来しないため、チャットの内容をタスクに転記する、会議の議事録を別の文書ツールに貼り直す、といった手作業が残ります。人手不足の熊本の現場では、この転記作業がじわじわ効いてきます。使い込むほど便利な反面、増えるほど管理コストが上がるのが個別契約です。
Lark一本化のデメリット
一本化のデメリットは、1つのサービスに依存が集中することです。障害が起きたとき影響範囲が広く、また既存ツールに慣れた社員の再学習が必要になります。加えて、特定の業務で今使っているツールが業界標準になっている場合(設計図面の専用ソフト、会計ソフトなど)、Larkでは置き換えられず併用が残ります。無理に全部を寄せると、かえって不便になる領域があります。Larkの弱点はLarkの弱点と、導入をおすすめしないケースを正直に書きますにまとめています。
どちらを選ぶか——チェックリスト
別々の契約を続けた方がよい会社
- 各ツールを深く使い込み、独自機能に業務が乗っている
- 取引先や業界で特定ツールの利用が事実上必須になっている
- 部署ごとに求める機能が大きく異なる
- 既存の連携やデータ資産が大きく、移行リスクが高い
Lark一本化を検討すべき会社
- 同じような機能のサービスを複数契約している
- 請求と管理が分散し、全体費用を把握しきれていない
- チャットからタスク・文書への転記作業が多い
- 現場がLINEと有料ツールを二重運用している
規模別の目安——5人・20人・50人の会社なら
人数が増えるほど、一本化の単価差が金額として効いてきます。以下は一般的な判断の目安です。
- 5人の会社:まずは無料プランで十分な場合が多いです。有料の個別SaaSを積んでいるなら、Larkの無料範囲で代替できないか確認してから判断します。詳細はLarkの無料プランはどこまで使えるか正直に整理を参照してください。
- 20人の会社:重複契約が出やすい規模です。Larkプロは ¥1,420×20人=月額¥28,400(確認日時点)が目安です。個別SaaSを5種類積んでいるなら、その合計と比べて判断します。他サービスの実額は公式サイトで確認してください。
- 50人の会社:部署ごとの勝手契約が増え、幽霊アカウントも増える規模です。Larkプロは ¥1,420×50人=月額¥71,000(確認日時点)が目安です。統合による管理の一元化の効果が最も出やすい規模ですが、業界必須ツールとの併用は残る前提で試算します。
より具体的な年間試算は30名の会社でLarkと他SaaS群を年間コスト比較にまとめています。
出典
- Lark 公式料金ページ(2026年8月17日確認)
料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。他サービスの料金は本記事に具体額を記載していないため、各公式サイトで最新をご確認ください。
明日からできる一歩
今日、クレジットカードと銀行の明細を1年分開いて、毎月引き落とされているSaaSの名前と金額だけを1枚の紙に書き出してください。全体像が見えれば、重複と幽霊アカウントがすぐ目に入ります。統合を考えるのはその後で十分です。
よくある質問
Q.Larkに一本化すればSaaS費用は必ず安くなりますか
必ずとは言えません。安くなるのは、機能が重複したサービスや使っていない幽霊アカウントを整理できた場合です。業界必須ツールとの併用が残ると、その分の費用は残ります。まず今の支払いを書き出して比べてください。
Q.Larkの料金はいくらですか
無料プランがあり、有料のプロプランは1ユーザーあたり月額¥1,420です(2026年8月17日時点)。ストレージや会議人数などの詳細は公式サイトで最新を確認してください。
Q.SaaS費用の棚卸しは何から始めればいいですか
クレジットカードと銀行の明細から、月額・年額の引き落としを全部書き出すことから始めます。次にサービスごとの契約人数と実際に使っている人数を並べ、機能の重複と未使用アカウントを洗い出します。
Q.小規模な会社でも一本化のメリットはありますか
5人程度なら無料プランで足りることが多く、有料SaaSを積んでいなければ急ぐ必要はありません。メリットが金額として大きく出るのは、重複契約や幽霊アカウントが増える20人以上の規模です。
Q.今使っている会計ソフトや専用ソフトもLarkに置き換えられますか
置き換えられないものもあります。会計ソフトや設計図面の専用ソフトなど業界標準のツールは併用が残る前提で考えてください。Larkが束ねやすいのはチャット・会議・文書・タスク・業務アプリの領域です。
Q.Larkに一本化するデメリットは何ですか
1つのサービスに依存が集中することです。障害時の影響範囲が広がり、社員の再学習も必要になります。特定業務で業界標準ツールが必須の場合は完全な一本化はできず、併用が残ります。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、Lark と生成 AI を使った中小企業の業務効率化を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、導入から現場への定着までを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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