30名の会社でLarkと他SaaS群を年間コスト比較。具体的に試算しました
従業員30名の会社を想定し、Larkに一本化した場合と、チャット・会議・文書などを個別に契約した場合の年間コストを、公表されている数値の範囲で試算して比べました。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
先に結論を言います
30名の会社でLarkのプロ(Pro)プランに全員を載せると、年間の目安は約51万円です。計算は 1ユーザー月額¥1,420 × 30人 × 12か月 = ¥511,200 です。一方、チャット・ビデオ会議・文書・タスク・業務アプリを別々のサービスで契約すると、1本あたりの単価は安く見えても、掛け算する対象が増えるため合計が読みにくくなります。まず自社が「何本契約しているか」を数えることが、コスト比較の出発点です。
なお、この記事でLark以外のサービスの単価を具体的な金額で書かないのは、手元の参考資料に円建ての実額がないからです。憶測の金額は書きません。他社の単価は各公式サイトで確認したうえで、後述の計算式に当てはめてください。
この記事で比べる2つの形
比べるのは「サービス名」ではなく「契約の形」です。中小企業の現場でよくある2パターンを想定します。
- Lark一本化:チャット・ビデオ会議・カレンダー・文書・タスク・業務アプリ(Base)を1契約でまとめる形
- 個別SaaS群:チャットはA社、会議はB社、文書はC社、業務アプリはD社、というように役割ごとに別契約する形
多くの会社は、気づかないうちに後者になっています。「LINEは無料、会議ツールは1つ、ファイル共有は別、勤怠は専用ソフト」というふうに、少しずつ増えていくからです。
Larkの年間コストは具体的にいくらか
30名でプロ(Pro)プランなら、年間の目安は約51万円です。参考資料にある円建ての単価をそのまま使うと、以下になります。
| 人数 | 月額(¥1,420×人数) | 年額(月額×12) |
|---|---|---|
| 5人 | ¥7,100 | ¥85,200 |
| 20人 | ¥28,400 | ¥340,800 |
| 30人 | ¥42,600 | ¥511,200 |
| 50人 | ¥71,000 | ¥852,000 |
注意点を3つ書きます。
- これはプロ(Pro)プランの単価だけで計算した目安です。年払い・月払いの区別や税の扱いは参考資料に記載がないため、正確な請求額は公式サイトで確認してください。
- 無料プランも存在します(価格0)。ただし人数・ストレージ・会議時間などの制限は資料に記載がないため、無料で足りるかは実際に試して判断してください。無料の範囲はLarkの無料プランはどこまで使えるかで整理しています。
- AIノートやBaseの自動化回数追加など、円建ての有料オプションが別に用意されています(後述)。全社で使うなら年額に上乗せして考えます。
個別SaaS群のコストはなぜ読みにくいのか
単価が安くても、契約本数と課金対象人数が掛け算で効いてくるからです。個別に契約する場合、コストは次の式で膨らみます。
(サービスAの単価×人数)+(サービスBの単価×人数)+…+(サービスCの容量追加)+…
この形の落とし穴は3つあります。
- 同じ人に何重にも課金される:チャットと会議と文書で別々のサービスを使うと、同じ社員が3本分の席を持つことになります。
- 無料枠の制限に後から気づく:最初は無料で始めても、履歴保存やストレージの上限で有料に切り替わることが多いです。
- 管理と請求がバラバラ:支払日も管理画面も別なので、総額を年に一度しか把握できません。
だからこそ「合計いくらか」を出すには、契約している全サービスの単価を公式サイトで確認し、人数と本数で掛け算するしかありません。この作業自体が、無駄な契約を見つけるきっかけになります。
Lark一本化と個別SaaS群の比較表
機能と契約の観点で並べます。他社の金額は資料に円建ての実額がないため「公式サイト参照」としています。
| 比較軸 | Lark一本化 | 個別SaaS群 |
|---|---|---|
| 料金(円建て実額) | プロ¥1,420/人/月 | 各公式サイト参照 |
| 無料プラン | あり(価格0、制限は要確認) | サービスごとに有無・制限が異なる |
| 利用可能人数 | 公式サイト参照 | サービスごとに異なる |
| ストレージ | 公式サイト参照 | サービスごとに異なる |
| チャット・既読管理 | 標準搭載 | チャットツールに依存 |
| ビデオ会議 | 標準搭載 | 別契約になりやすい |
| カレンダー | 標準搭載 | 別契約になりやすい |
| タスク管理 | 標準搭載 | 別契約になりやすい |
| 文書作成 | 標準搭載 | 別契約になりやすい |
| 業務アプリ(Base) | 標準搭載 | 別契約になりやすい |
| 外部連携 | AnyCross統合フロー(追加¥154,400で20万回/年) | サービスごとに異なる |
| AI機能 | AIノート等の有料オプションあり | サービスごとに別課金 |
| セキュリティ | 公式サイト参照 | サービスごとに管理画面が分散 |
| サポート | 公式サイト参照 | 窓口が分散 |
| 向いている企業 | 複数ツールを1つに寄せたい会社 | 各分野で機能を極めたい会社 |
円建てで確認できた有料オプションは次のとおりです。全社導入を検討するなら年額に足して考えます。
| オプション | 金額 | 内容 |
|---|---|---|
| AIノート | ¥270,000 | AIノートを最大1,800件自動作成。Pro/Enterprise対象 |
| Base自動化回数追加 | ¥95,000 | 実行回数5万回追加。有効期間1年 |
| AnyCross統合フロー追加 | ¥154,400 | 実行回数20万回追加。有効期間1年 |
| Meegle Premium | ¥1,820/人/月 | 高度なワークフロー・ダッシュボード等 |
Lark一本化のデメリット
正直に書くと、一本化には「移行の手間」と「乗り換えにくさ」があります。
- 既存のチャットやファイルを移す作業が発生します。特にLINEやSlackからの移行は社内周知でつまずきやすいです。手順はSlackからLarkへ移行する手順にまとめています。
- 一度全業務を寄せると、他社ツールへ戻すときの負担が大きくなります。
- AIノートや自動化の追加は円建てで数十万円単位のオプションです。全社で本格的に使うなら、年額が上乗せされます。
個別SaaS群のデメリット
こちらは「総額の把握」と「管理の分散」が弱点です。
- 契約が増えるほど、年間総額を誰も正確に言えなくなります。
- 管理画面・請求日・退職者のアカウント削除が、サービスの数だけ発生します。
- ツール間でデータが行き来せず、同じ情報を二度入力する手間が残ります。
ただし、特定分野で機能を突き詰めたい会社には個別SaaSが向くこともあります。無理に一本化する必要はありません。
どちらを選ぶか——チェックリスト
Lark一本化が向く会社
- チャット・会議・文書・タスクを別々に契約していて総額が読めない
- LINEと電話と紙が混在し、情報が散らばっている
- 情報システム担当が兼任で、管理画面を増やしたくない
- 業務アプリ(日報・在庫・勤怠)も同じ基盤で作りたい
個別SaaS群が向く会社
- 特定分野(例:会計、設計)で専用ツールが業務の中心になっている
- 取引先から特定サービスの利用を指定されている
- 各部門が独自にツールを選ぶ文化で、統一の合意が取りにくい
- 現在のツールで不満がなく、乗り換えコストが見合わない
規模別の目安——5人・20人・50人の会社なら
人数が増えるほど「掛け算の対象」が増えるので、契約本数を減らす効果も大きくなります。以下は一般的な判断の目安です(実際の導入事例ではありません)。
- 5人の会社:まずは無料プランで足りるか試すのが現実的です。有料化してもLarkプロは年¥85,200が目安です。個別SaaSも無料枠内で回ることが多い規模なので、急いで一本化する必要はありません。
- 20人の会社:契約の重複が出始める規模です。Larkプロなら年¥340,800が目安。個別SaaSの各単価を公式サイトで確認し、本数×人数で総額を出して比べてください。この規模から一本化の効果が見えやすくなります。
- 50人の会社:管理コストが無視できなくなります。Larkプロなら年¥852,000が目安。個別SaaS群は退職者処理やセキュリティ管理が分散し、目に見えない手間が積み上がります。総額の把握と管理のしやすさを重視するなら一本化を検討する価値があります。
熊本ではTSMC関連の取引拡大で、取引先から情報管理やデータのやり取りを求められる場面が増えています。人手不足のなかで管理画面を増やしたくない会社にとって、契約本数を絞る発想は現実的です。判断の考え方はチャット・会議・文書・タスクを別々に契約 vs Lark一本化、コスト比較と従業員10〜30名の会社がLarkを導入した費用対効果を試算するも参考にしてください。
出典
- Lark 公式料金ページ(2026年8月10日確認)
料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。この記事のLark以外のサービスの金額は、手元の資料に円建ての実額がないため記載していません。
明日からできる一歩
今日中に、自社が契約しているクラウドサービスを紙に全部書き出してください。サービス名・単価・課金人数・支払日の4項目だけで構いません。この一覧ができれば、年間総額と重複が一目で分かり、一本化すべきか個別のままでよいかを自分で判断できるようになります。
よくある質問
Q.30名の会社でLarkは年間いくらかかりますか
プロ(Pro)プランの単価¥1,420/人/月で計算すると、30人で月¥42,600、年間約¥511,200が目安です。年払い・月払いの区別や税の扱いは公式サイトで最新を確認してください。
Q.Larkの無料プランだけで30名の会社は回せますか
無料プラン(価格0)は存在しますが、人数・ストレージ・会議時間などの制限が手元の資料に記載されていないため、無料で足りるかは断言できません。まず無料で試し、上限に当たった時点で有料化を検討するのが現実的です。
Q.Lark以外のサービスの金額がこの記事に書いていないのはなぜですか
参考にした資料に他社サービスの円建ての実額がなかったためです。憶測の金額は書きません。各社の単価は公式サイトで確認し、記事内の計算式(単価×人数×本数)に当てはめて比べてください。
Q.個別にSaaSを契約するのとLark一本化、どちらが安いですか
契約本数と人数によって変わるため一概には言えません。個別契約は単価が安く見えても、同じ社員に何本も課金され合計が膨らみやすい傾向があります。まず全契約を書き出して総額を出すことが比較の前提です。
Q.AIノートや自動化のオプションは必ず必要ですか
必須ではありません。AIノート¥270,000やBase自動化回数追加¥95,000などは、全社で本格的に使う場合に検討する追加費用です。まずは基本機能で運用し、必要になってから足す判断で問題ありません。
Q.熊本の製造業や建設業でもこの試算は当てはまりますか
当てはまります。現場でLINEや紙が混在している会社ほど契約や情報が分散しがちで、一本化の効果が見えやすくなります。業種別の使い方は建設業・製造業向けの記事も参考にしてください。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、Lark と生成 AI を使った中小企業の業務効率化を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、導入から現場への定着までを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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