Difyとは何か|読み方・できること・社内向けAIの作り方
Difyの読み方はディファイです。社内資料を読ませたAIをノーコードで作れます。できること・料金・無料枠と、ChatGPTやn8nとの違い、社内向けAIとしての選び方を整理しました。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 導入支援・業務自動化
結論——Difyは社内資料でAIを作れるツール
Difyは、社内の資料を読ませたAIを自分たちで作れるツールです。読み方は**「ディファイ」**です。プログラムを書かず、画面の操作で組み立てられます。
外部のAIに社内資料を預ける不安がある会社に向きます。社内向けに閉じた形で作れるためです。無料で試せる版もあります。
まず押さえる3つのこと
- 読み方は「ディファイ」。開発元はLangGenius, Inc.です。
- できることは社内AI・RAG・作業の自動化の3つです。
- クラウド版は無料枠つき。自前サーバーで動かす無料版もあります。
RAG(社内資料をAIに検索させる仕組み)は別記事で整理しています。 関連記事:RAGとは?社内マニュアルをAIに答えさせる仕組みを実務目線で
Difyの読み方とは?開発元と位置づけ
Difyの読み方は「ディファイ」です。開発元は米国のLangGenius, Inc.です。
オープンソースという性格
Difyはソースコードが公開されています。**自前のサーバーで無料で動かせる版(Community)**があります。非商用向けの位置づけです。
クラウド版(Dify Cloud)もあります。サーバーの用意が不要で、登録すればすぐ使えます。
「AIアプリを組む土台」という立ち位置
DifyはAIそのものではありません。ChatGPTなどのAIを呼び出し、社内用のアプリに仕立てる土台です。
AIエージェント(指示に沿って手順を進めるAI)を組む使い方もできます。用語は用語集で説明しています。AI・DXの用語集
Difyでできること——社内AI・RAG・自動化
Difyでできることは、大きく3つです。社内向けのチャットAI、RAG、作業の自動化です。
① 社内資料を答えるチャットAI
就業規則や手順書を読ませ、質問に答えさせられます。新人が先輩に聞く前に、チャットで調べられます。
② 図面・手順書を検索させるRAG
過去のトラブル記録や図面をAIに検索させられます。製造業での進め方は別記事にあります。 関連記事:製造業のRAG活用|図面・手順書・トラブル記録をAIに検索させる手順
③ 普段のチャットにつなぐ
SlackやLINEなど、普段使うツールにつなげられます。AI用の画面を開き直さずに済みます。
Difyで効く業務・効かない業務
効くのは、答えが社内資料に書いてある業務です。効かないのは、判断や責任が伴う業務です。
| 業務 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| 手順書の問い合わせ対応 | 向く | 答えが資料に載っている |
| 規程・マニュアルの検索 | 向く | 文書から引ける |
| 過去見積・トラブル記録の照会 | 向く | 蓄積データを探せる |
| 最終的な出荷可否の判断 | 向かない | 人の責任が要る |
| 金額や法令の確定回答 | 向かない | 誤りが許されない |
人の確認を外さない
AIは事実と異なる回答を出すことがあります。出荷や契約に関わる回答は人が確認します。対策は別記事で整理しています。 関連記事:AIのハルシネーション対策|人が確認する工程と任せてよい業務の条件
Difyの料金プランと無料枠を整理
Difyの料金は、クラウド版が3段階です。ほかに個別見積りの企業向けがあります。
円建ての金額は公式の日本語ページで確認してください。参考資料で取得できた英語版は米ドル表記のため、ここでは円の金額を載せません。
| プラン | 対象 | 円の金額 | メンバー | ストレージ | メッセージ |
|---|---|---|---|---|---|
| Sandbox | お試し | 無料 | 1人 | 50MB | 200(総量) |
| Professional | 小規模チーム | 公式サイト参照 | 3人 | 5GB | 5,000/月 |
| Team | 中規模チーム | 公式サイト参照 | 50人 | 20GB | 10,000/月 |
| Enterprise | 大規模・商用 | 個別見積り | 公式参照 | 公式参照 | 公式参照 |
| Community | 自前サーバー | 無料 | 単一ワークスペース | 自前依存 | 自前依存 |
課金はワークスペース単位
Difyの有料プランはワークスペース単位の課金です。「1人あたりいくら」ではありません。年払いで17%割引の表記があります。
メッセージクレジットの考え方
メッセージはOpenAIなどのモデル試用に使われます。使い切った後は自分のAPIキーに切り替えられます。
Difyの無料プラン(Sandbox)はどこまで使えるか
Sandboxは1人で機能を試す範囲なら使えます。本番で複数人が使うには手狭です。
| 項目 | Sandbox |
|---|---|
| メンバー | 1人 |
| アプリ数 | 5 |
| ナレッジ文書 | 50 |
| ストレージ | 50MB |
| メッセージ | 200(総量) |
| ログ履歴 | 30日 |
試用に向く理由
メンバーが1人に限られます。操作感や社内資料との相性を確かめる段階に合います。
本番運用に足りない点
ログ履歴が30日までです。メッセージも総量200で止まります。チームで日常使いするなら有料版か自前版を検討します。
DifyとChatGPT・n8nの違いと選び方
社内AIの作り方には、Dify以外の選択肢もあります。目的で選び分けます。
| 比較軸 | Dify | ChatGPT | n8n |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | 社内AIアプリを作る | 対話で使う | 作業の自動化 |
| 社内資料の検索 | 得意(RAG) | 制限あり | 不得意 |
| 自前サーバー | 可能 | 不可 | 可能 |
| 組み方 | 画面操作で組む | 設定不要 | 画面操作で組む |
| 向く相手 | 社内専用AIが欲しい | まず個人で試す | 複数システムをつなぐ |
まず個人で試すならChatGPT
全員で生成AIに慣れる段階なら、ChatGPTが手軽です。線引きは別記事で整理しています。 関連記事:製造業でChatGPTを業務に使う|見積下書きと入力の線引き
作業の連携ならn8n
受注や在庫のデータをつなぐなら、n8nが向きます。 関連記事:n8nとは何か|読み方・できること・Zapierとの違いを整理
Difyのセキュリティと社内データの扱い
Difyは自前サーバーで動かせば、社内に閉じた形で運用できます。外部に資料を預けたくない会社の判断材料になります。
認証とエンタープライズ機能
公式ページにはGDPR・SOC 2・ISO 27001の認証バッジが示されています。SSO(1度のログインで複数サービスを使う仕組み)は企業向けプランのみの提供です。
入力してよい情報の線引き
クラウド版で外部モデルを使う場合、何を入力するかの社内ルールが要ります。 関連記事:生成AIに入力してよい情報とだめな情報|中小企業の社内ルールの作り方
Difyを使わない方がよいケース
目的が「AIに慣れる」だけなら、Difyは先走りです。まず既存のチャットAIで十分です。
社内資料が整っていない場合
RAGは元の資料が頼りです。手順書が古い・散らばっているなら、先に整理します。
運用担当を置けない場合
自前サーバー版は保守が要ります。担当を置けないなら、クラウド版か外部支援を前提にします。
社内資料をAIに答えさせたDifyの実例
実際にあった例です。営業代行会社・製造業・不動産業などの複数社が、社内情報をAIに答えさせたいと考えていました。規模は非公開です。
外部サービスに社内資料を預ける不安が課題でした。選んだのはDifyの社内専用RAGです。社内に閉じて作れ、SlackやLINEにつなげられる点が理由でした。
その後、普段のチャットから社内情報を聞けるようになりました。AI用の画面を開き直す必要がなくなりました。
自社の規模に置き換える
この例は規模が非公開です。従業員20名の工場なら、まず1つの資料から始めます。よく聞かれる手順書1冊をSandboxで試す形が現実的です。
出典
- Dify 公式料金ページ(2026年10月21日確認)
料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。
Difyで社内AIを試す、まず確認する1つのこと
今日やることは1つです。AIに答えさせたい資料を1つ選びます。
就業規則でも手順書でも構いません。その資料が最新かを確かめ、Sandboxで読ませてみます。合うと判断してから有料版や自前版を検討します。 関連記事:中小企業がAIを入れる最初の一歩。どの業務から始めれば失敗しないか
よくある質問
Q.Difyの読み方は何ですか
「ディファイ」と読みます。開発元は米国のLangGenius, Inc.です。社内資料を読ませたAIをノーコードで作れるツールです。
Q.Difyは無料で使えますか
クラウド版にSandboxという無料枠があります。メンバー1人、アプリ5つ、ナレッジ文書50、ストレージ50MB、ログ履歴30日までです。自前サーバーで動かす無料版のCommunityもあります。
Q.Difyの日本円の料金はいくらですか
参考資料で取得できたのは英語版の米ドル表記のみで、円の金額は記載がありません。円建ての金額は公式の日本語料金ページで最新を確認してください。課金はワークスペース単位で、年払いだと17%割引の表記があります。
Q.DifyとChatGPTはどう違いますか
ChatGPTは対話でそのまま使うAIです。Difyは社内資料を検索するRAGや社内向けチャットAIを作る土台です。まず全員でAIに慣れるならChatGPT、社内専用AIを作るならDifyが向きます。
Q.社内の資料を外部に出さずにDifyを使えますか
自前サーバーで動かすCommunity版を使えば、社内に閉じた形で運用できます。公式ページにはGDPR・SOC 2・ISO 27001の認証バッジが示されています。クラウド版で外部モデルを使う場合は、入力してよい情報の社内ルールが必要です。
Q.製造業の工場でもDifyは使えますか
手順書や図面、過去のトラブル記録を検索させる用途に向きます。まずよく聞かれる手順書1冊をSandboxで試す進め方が現実的です。出荷可否の判断など責任が伴う業務は人が確認してください。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、生成 AI と業務自動化を使った中小企業の業務改善を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、現場で回るところまでを対面で伴走している。 業務自動化の構築 14 社、研修登壇は累計 3,000 名以上。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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