LarkのAI機能でできること 議事録要約・翻訳・文章作成を実務でどう使うか
Larkのanime AI機能を議事録要約・翻訳・文章作成の3場面で解説。単体AIツールとの比較表、料金、規模別の目安まで熊本の中小企業向けに整理します。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
先に結論を言います
LarkのAIは、議事録の自動要約・チャットや文書の翻訳・文章の下書き作成を、Larkの中でそのまま使える点が実務での強みです。ChatGPTやDeepLを別々に契約しても同じことはできますが、会議やチャットとツールを行き来する手間が減る分、まとまっている方が現場は楽です。ただし会議の「AIノート」は有料オプション(¥270,000)で、機能の一部に追加費用がかかります。ここは先に押さえてください。金額や含まれる範囲は変わるため、最終判断は必ず公式料金ページで確認してください。
LarkのAIで実務に効くのは3つ
現場の仕事で効くのは、次の3つです。派手なことより、毎日の手間が減るかどうかで見てください。
- 議事録の要約:会議の録画・録音から、要点と決まったこと、宿題(誰がいつまでに)を自動でまとめます。
- 翻訳:チャットの投稿や文書を、その場で日本語⇔外国語に切り替えます。
- 文章作成・添削:ドキュメントやチャットで、下書きの作成・言い回しの修正・長文の要約を手伝います。
この3つは、熊本の中小企業が抱えている「議事録を書く人がいない」「外国人スタッフや海外取引先とのやりとりが増えた」「案内文や報告書を書くのに時間がかかる」という悩みに、そのまま当たります。TSMC進出で県内は取引や採用の幅が広がり、英語・中国語のやりとりが以前より身近になりました。翻訳を毎回外注する規模ではない会社ほど、手元でさっと訳せる価値は大きいです。
議事録の要約は実務でどう使うか
会議の録画から要約を作り、そのままチャットで共有する流れが基本です。
手順のイメージは次のとおりです。
- Larkのビデオ会議で会議を録画する(対面会議はスマホ録音を取り込む方法もあります)。
- AIノートが要点・決定事項・宿題を自動で整理する。
- できた要約をドキュメントに残し、担当者のタスクに割り当てる。
これで「議事録係が終業後に1時間かけて書く」という作業が減ります。ただし前提として、会議のAIノートは有料オプションで、参考資料では¥270,000(購入後、AIノートを最大1,800件まで自動作成、法人メンバー全員が利用可)とされています。買い切りに近い形なので、月額とは別に考えてください。会議そのものの機能はLarkのビデオ会議とZoomの比較で整理しています。
注意点として、AIの要約はそのまま議事録にできるわけではありません。数字や固有名詞、金額の聞き取り違いは必ず起きます。人が最後に目を通す前提で使ってください。
翻訳は現場のどこで役に立つか
チャットと文書の翻訳が、外国人スタッフや海外とのやりとりで役に立ちます。
- チャットの投稿を、読む人の言語で表示できる(送る側は日本語のままでよい)。
- ドキュメント全体をまとめて別言語に切り替えられる。
- 定型の案内文や作業手順書を、多言語で用意できる。
製造や建設の現場で技能実習生・特定技能の人材が増えている会社では、朝礼の連絡や安全指示をチャットで流すときに効きます。翻訳の精度はDeepLのような専門ツールが一枚上のこともあります。契約書や重要文書はプロの翻訳を挟むべきで、AI翻訳は「意味が通じればよい日常のやりとり」に絞るのが現実的です。
文章作成は「下書き係」として使う
文章作成AIは、ゼロから完成品を作る道具ではなく、下書きを速く出す道具として使うのが実務向きです。
使いどころの例です。
- 取引先へのお礼メールや案内文のたたき台を作る。
- 長い報告書を3行に要約して、上司に回す。
- 求人票や作業手順書の言い回しを整える。
「書き出しで手が止まる」時間がなくなるのが一番の効果です。文章のクセや事実確認は人がやる、という役割分担を決めておくと失敗しません。ドキュメント機能そのものの比較はLarkドキュメントとグーグルドキュメントの比較を参照してください。
Lark内蔵AIと単体AIツールの比較表
Larkの中で使うか、ChatGPTやDeepLなどを個別に契約して組み合わせるか。判断軸で並べると次のようになります。
| 比較軸 | Lark内蔵AI | 単体AIツール組み合わせ(ChatGPT・DeepL等) |
|---|---|---|
| 議事録の要約 | 会議録画から自動で要約(AIノートは有料オプション) | 録音を書き起こし→別ツールに貼って要約 |
| チャット翻訳 | チャット内でそのまま表示 | 別ツールにコピーして翻訳 |
| 文書翻訳 | 文書をまとめて切り替え | 別ツールへコピー・貼り戻し |
| 文章作成・添削 | ドキュメント内で完結 | 別ウィンドウで作成し貼り付け |
| データからの示唆 | Baseと連携して集計・要約 | 表を書き出して別ツールへ |
| ツールの行き来 | 少ない(1つの中で完結) | 多い(コピペ中心) |
| 翻訳の精度 | 日常会話向き | 専門ツールは高精度な場合あり |
| 追加料金 | AIノート¥270,000等のオプション | 各ツールの月額が別々に発生 |
| 契約・請求 | Larkに一本化 | サービスごとに個別契約 |
| 権限・セキュリティ | 社内権限と連動(詳細は公式サイト参照) | ツールごとに設定・管理が必要 |
| 導入の手間 | Lark導入なら追加が少ない | 各ツールの導入・教育が必要 |
| 対応言語 | 公式サイト参照 | ツールにより広い |
| 現場での使いやすさ | チャットと同じ画面で完結 | 慣れが必要 |
| 向いている企業 | 会議・チャット・文書をLarkに集約したい会社 | 特定用途で最高精度を求める会社 |
料金・機能は変わります。数値は確認日時点のもので、最新は公式サイトで確認してください。
Lark内蔵AIのデメリット
一番のデメリットは、AIノートなど一部機能が有料オプションで、月額とは別に費用がかかることです。参考資料ではAIノートが¥270,000、Base オートメーションの実行回数追加が¥95,000(5万回・有効期間1年)、AnyCross統合フローの実行回数追加が¥154,400(20万回・有効期間1年)とされています。会議を毎日回す会社ならAIノートの投資は回収しやすいですが、月に数回しか会議がない会社には割高です。また翻訳の精度は専門ツールに劣る場面があり、契約書などの正確さが要る文書には向きません。
単体AIツール組み合わせのデメリット
一番のデメリットは、コピー&貼り付けの往復が増え、データが各ツールに散らばることです。会議の録音、翻訳、文章作成をそれぞれ別サービスで行うと、請求も設定もバラバラになり、退職者が使っていたアカウントの管理も抜けやすくなります。情報システム担当が1人か兼任という熊本の中小企業では、管理の手間そのものがコストになります。用途ごとの精度は高くても、全体の運用が重くなる点は見落とせません。
どちらを選ぶか——チェックリスト
Lark内蔵AIが向く会社
- すでにLarkでチャット・会議・文書を使っている、または使う予定がある。
- 会議が多く、議事録作成の負担を減らしたい。
- 外国人スタッフや海外とのやりとりが日常的にある。
- ツールの契約と管理を1つにまとめたい。
単体AIツール組み合わせが向く会社
- 翻訳の精度を最優先し、契約書など正確さが要る文書が多い。
- 特定の用途(例:長文の高度な生成)でトップ精度を求める。
- 社内にツールを管理できる担当がいて、複数契約を苦にしない。
- Larkの導入予定がなく、既存ツールを変えたくない。
規模別の目安——5人・20人・50人の会社なら
一般的な判断の目安です。会社の使い方で変わるので、あくまで出発点にしてください。
- 5人:まず無料プランでLarkのAI翻訳や文章作成を試すのが現実的です。有料の会議AIノート(¥270,000)は、会議頻度が低ければ後回しでよいです。
- 20人:Proプランは¥1,420×20人=月額¥28,400(税表記なし、単価は参考資料時点)が目安です。会議が多い部署があるなら、AIノートを追加する価値を検討する規模です。
- 50人:チャット・会議・文書をLarkに集約すると、AIの効きが全社に広がります。Proは¥1,420×50人=月額¥71,000が目安です。実行回数系のオプション(Base¥95,000・AnyCross¥154,400)は使う業務が固まってから足すのが無駄がありません。
費用対効果の考え方は従業員10〜30名の会社がLarkを導入した費用対効果の試算も参考にしてください。
出典
- Lark 公式料金ページ(2026年7月29日確認)
料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。最新は各公式サイトでご確認ください。
明日からできる一歩
今日中にできることは1つです。次の社内会議を1回だけ録画(または録音)して、AIに要約させ、人が5分で直してみてください。手作業で議事録を書く時間と比べて、どれだけ短くなるかが分かります。その1回の差が、AIを本格導入するかどうかの判断材料になります。
よくある質問
Q.LarkのAI機能は無料プランでも使えますか
無料プランは提供されています。ただしAI機能の具体的な利用範囲や制限は参考資料に記載がありません。まず無料プランで翻訳や文章作成を試し、詳しい範囲は公式料金ページで確認してください。
Q.会議の議事録を自動で要約するAIノートはいくらですか
参考資料では¥270,000で、購入後にAIノートを最大1,800件まで自動作成でき、法人メンバー全員が利用できるとされています。月額とは別のオプション費用です。最新の金額は公式サイトで確認してください。
Q.Larkの翻訳は契約書にも使えますか
日常のチャットや社内文書には向きますが、契約書など正確さが求められる文書には向きません。重要文書はプロの翻訳を挟み、AI翻訳は意味が通じればよいやりとりに絞るのが安全です。
Q.ChatGPTやDeepLを別々に契約するのと、どちらが良いですか
すでにLarkで会議やチャットを使う会社は内蔵AIの方が行き来が減って楽です。翻訳や生成の最高精度を特定用途で求める会社は単体ツールが有利な場合があります。用途と管理体制で選んでください。
Q.外国人スタッフが多い現場でも使えますか
使えます。チャットの投稿を読む人の言語で表示できるため、朝礼連絡や作業指示の共有に向きます。対応言語の詳細は公式サイトで確認してください。
Q.AIの要約はそのまま議事録にできますか
そのままは避けてください。数字や固有名詞の聞き取り違いは起きます。人が最後に目を通す前提で、下書きとして使うのが実務的です。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、Lark と生成 AI を使った中小企業の業務効率化を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、導入から現場への定着までを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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