製造業のグループウェア比較|Lark・Google・Microsoftをスマホ前提で
製造業のグループウェアをLark・Google Workspace・Microsoft 365で比較します。現場スタッフがスマホで使う前提で、既読管理・写真共有・シフト・ライセンス費用の考え方を整理します。
中田 純平 — ツナイデ・ムスブ
熊本市 / AI 実装スタジオ
結論——製造業のグループウェアは既読と写真共有で選ぶ
製造業のグループウェアは、現場スタッフがスマホで使えるかどうかで選びます。判断の中心は、連絡が届いたか分かる既読管理と、検査写真をその場で共有できるかの2点です。
現場はPCの前にいません。スマホか紙で動いています。だから机の上で便利なツールより、手袋を外さず数タップで終わる操作が効きます。
3社をひとことで整理する
- Lark:チャット・文書・業務アプリ・勤怠が1つにまとまり、無料プランがあります
- Google Workspace:メール・ドキュメント・ストレージが強く、料金は米ドル表示です
- Microsoft 365:Officeファイルを多用する会社と相性がよく、Teamsで連絡を回します
スマホで使う前提を外さない
どれを選んでも、現場が使うのはスマホアプリです。管理側がPCで設計し、現場はスマホで受け取る形になります。この役割分担が回るかを、無料期間で必ず確かめます。
費用は人数と工程で変わる
料金は1人あたりの月額で決まります。現場全員に配るか、報告する人だけに絞るかで総額が大きく動きます。後半でこの考え方を表にします。
グループウェアとは何か——製造業で使う3つの機能
グループウェアとは、連絡・ファイル共有・予定管理を1つにまとめた仕事の土台です。製造業の現場では、次の3つの機能が効きます。
① チャットと既読管理
工程間の連絡をチャットで回します。誰が読んだか分かる既読管理があると、「聞いていない」の水掛け論が減ります。ラインが止まったときの一斉連絡でも効きます。
② 写真・ファイルの共有
不良品や検査結果をスマホで撮り、その場で共有します。図面や作業手順書もスマホで開けると、現場が事務所に戻る回数が減ります。
③ シフト・勤怠の管理
シフト表と休暇申請を紙やExcelから移します。打刻や申請がスマホで完結すると、集計の手作業が消えます。Larkの勤怠についてはLarkの勤怠管理は打刻・シフト・休暇申請を専用ツールなしで回せるかで詳しく整理しています。
Lark・Google・Microsoftの基本比較表
3社の違いは、料金の建て方と「何が最初から入っているか」に出ます。まず全体像を表で見ます。
| 比較軸 | Lark | Google Workspace | Microsoft 365 |
|---|---|---|---|
| 無料プラン | あり | なし(14日試用のみ) | 公式サイト参照 |
| 月額(1人・有料) | プロ¥1,420 | $7.00〜$22.00(税別) | 公式サイト参照 |
| 既読管理 | メッセージ単位で対応 | チャットは既読表示に制限 | チャットは既読表示に制限 |
| 写真共有 | チャット・アプリに保存 | ドライブ中心 | OneDrive中心 |
| シフト・勤怠 | 標準機能で対応 | 表計算で作り込み | 追加機能で対応 |
| ビデオ会議上限 | 公式サイト参照 | 100〜500人 | 公式サイト参照 |
| ストレージ | 公式サイト参照 | 30GB〜5TB | 公式サイト参照 |
| 文書作成 | 標準搭載 | ドキュメント/スプレッドシート | Word/Excel |
| 業務アプリ | Baseで作成可 | AppSheet等 | Power Apps等 |
| AI機能 | 議事録要約・翻訳 | Gemini | Copilot |
| 利用人数上限 | 公式サイト参照 | 300人(Enterprise除く) | 公式サイト参照 |
Larkと本文未取得の項目、Microsoft 365は公式サイトで最新を確認してください。Google Workspaceの価格は公式ページが米ドルで表示しています。
料金の建て方が3社で違う
Larkのプロは**¥1,420/1ユーザー/月**(2026年9月21日時点)です。Google Workspaceは**$7.00〜$22.00**の米ドル表示です。Microsoft 365は資料に数値がないため、公式サイトで確認します。
スマホでの使い勝手で差が出る
現場が触るのはスマホアプリの見やすさです。チャットの通知、写真の添付、既読の表示が、手袋越しでも押せるかを確かめます。
「最初から入っている」範囲が違う
Larkは勤怠や業務アプリが標準側に含まれます。GoogleとMicrosoftは、シフトや在庫を作るときに追加設定や別機能が必要になります。
既読管理の違い——現場連絡が届いたか分かるか
既読管理は3社で最も差が出ます。Larkはメッセージ単位で誰が読んだか分かります。GoogleとMicrosoftのチャットは、この機能に制限があります。
| 項目 | Lark | Google Chat | Microsoft Teams |
|---|---|---|---|
| 既読の見え方 | メッセージごとに未読者を確認 | 制限あり | 制限あり |
| 一斉連絡の確認 | 誰が未読か一覧できる | 個別確認が必要 | 個別確認が必要 |
| 現場向き | スマホで即確認 | メール併用が前提 | Office連携が前提 |
なぜ製造業で既読が要になるか
工程変更や出荷指示は、届いたか届いていないかで結果が変わります。未読者が一覧できると、電話で追いかける手間が減ります。
LINEグループとの違い
LINEは既読は付きますが、誰が読んだかまでは分かりません。仕事とプライベートも混ざります。この違いは熊本の現場でLINEをやめてLarkに移す。何が起きるか正直に書くで整理しています。
GoogleとMicrosoftの前提
Google Workspaceはメール、Microsoft 365はTeamsとOfficeが軸です。既読の一斉確認を重視するなら、この2社は運用の工夫が要ります。
写真の共有——検査記録・不良報告をスマホで
写真共有は、現場の報告を紙からデジタルへ移す入口です。撮影から共有まで、何タップで終わるかが分かれ目になります。
撮影から共有までの流れ
Larkはチャットや業務アプリに写真を直接添付できます。不良報告や検査記録を、撮ってその場で送れます。GoogleとMicrosoftはドライブやOneDriveに保存する流れが基本です。
ストレージ容量の考え方
Google WorkspaceのストレージはStarterが30GB、Standardが2TB、Plusが5TB(1ユーザーあたり)です。写真を大量に扱うなら、Starterの30GBはすぐ埋まります。
| プラン | Google Workspace ストレージ |
|---|---|
| Business Starter | 30GB |
| Business Standard | 2TB |
| Business Plus | 5TB |
| Enterprise | 5TB(追加リクエスト可) |
LarkとMicrosoft 365のストレージ容量は公式サイトで確認してください。
図面の扱いは検索性で選ぶ
図面や手順書は、保存より探せるかが重要です。スマホで型番から呼び出せる設計が要ります。図面をAIで検索させる方法は製造業のRAG活用|図面・手順書・トラブル記録をAIに検索させる手順で扱っています。
シフトと勤怠——専用ツールなしでどこまで回るか
シフトと勤怠は、専用ツールを買う前にグループウェアで試せます。Larkは標準機能でシフトと休暇申請に対応します。GoogleとMicrosoftは作り込みか追加機能が要ります。
表計算で作り込む選択肢
すでにスプレッドシートやExcelでシフトを組んでいるなら、その上に自動化を足す手もあります。新しいシステムを覚え直さなくて済みます。
実際にあった例です。整体院やキッズクラブ、飲食店などの小規模事業者が、シフト作成と給与計算、棚卸しを手作業でやっていました。Google Apps Script(スプレッドシートに機能を足す仕組み)で自動化したところ、数時間かかっていたシフト作成が数分になり、棚卸しの手作業がなくなりました。すでに使う表計算の上に作れる点が選ばれた理由です。
製造業でシフトを移す順番
製造業なら、まず1ラインや1部署でシフトをデジタルに移します。全社を一度に変えると現場が混乱します。進め方は製造業でLarkを使う。生産管理・不良報告・シフトを紙からデジタルに移す進め方にまとめています。
勤怠を分けて考える
打刻や残業申請までスマホで回すなら、機能が標準に入るかを確認します。追加機能や別契約が必要な場合、費用が上乗せになります。
ライセンス費用の考え方——全員に配るか絞るか
ライセンス費用は1人あたりの月額に人数を掛けて決まります。現場全員に配るか、報告する班長だけに絞るかで総額が変わります。
3社の有料プラン料金
| プラン | 月額(1ユーザー・税別) |
|---|---|
| Lark プロ | ¥1,420 |
| Google Workspace Starter | $7.00 |
| Google Workspace Standard | $14.00 |
| Google Workspace Plus | $22.00 |
| Microsoft 365 | 公式サイト参照 |
Larkの無料プランは費用0で始められます。制限内容は本文未取得のため公式サイトで確認します。無料枠の範囲はLarkの無料プランはどこまで使えるか正直に整理も参考になります。
全員に配るコストの試算
たとえば現場20人にLarkプロを配ると、¥1,420×20人=月額¥28,400です(税表記は資料になし)。まず無料プランで試し、必要な人だけ有料にする進め方も取れます。
隠れコストを見落とさない
本体料金のほかに、追加機能や連携の費用がかかる場合があります。Larkにはビデオ会議のAIノート¥270,000、Baseオートメーション追加5万回で¥95,000といったアドオンがあります。iPaaS(サービス同士をつなぐ仕組み)で外部連携を組むと、実行回数に応じた費用が乗ります。用語はAI・DXの用語集で確認できます。
どれを選ぶか——規模別・工程別の判断軸
規模と、すでに使っているツールで選びます。Officeファイルが業務の中心ならMicrosoft 365、メールと文書中心ならGoogle、連絡と業務アプリを1つにするならLarkが候補です。
5人の会社なら
5人なら、まず無料で始められる選択肢が現実的です。Larkの無料プランで、チャットと写真共有から試します。有料化は必要になってから判断します。
20人の会社なら
20人だと、既読管理とシフトの効果が出やすい規模です。全員に配るか班長だけにするかを、工程ごとに分けて決めます。Larkプロなら月額¥28,400が一つの目安です。
50〜200人の会社なら
この規模では、権限設計とセキュリティの比重が上がります。Google WorkspaceはStarter〜Plusが最大300ユーザーです。データ損失防止などはEnterpriseで明記されます。要件を洗い出してから選びます。
| 規模 | 向きやすい選び方 |
|---|---|
| 5人 | 無料プランで写真共有と連絡から |
| 20人 | 既読管理・シフトを工程別に導入 |
| 50〜200人 | 権限・セキュリティ要件で比較 |
選ぶときに外しがちな3つの注意点
グループウェア選びで失敗する会社には、共通する落とし穴があります。契約前に3つを確認します。
① 米ドル表示の為替を見落とす
Google Workspaceの価格は公式ページが米ドルで表示します。円換算は為替で動きます。予算は円で確認してから決めます。
② 現場が使うか試さず契約する
PCで便利でも、スマホで使いにくければ現場は使いません。無料期間や無料プランで、現場の人に実際に触ってもらいます。
③ 全社一括で入れて混乱する
全員に一度に配ると、覚え直しの負担で止まります。1つの業務、1つのラインから始めます。日報だけを移す進め方は製造業の日報電子化|スマホ入力と自動集計で負担を減らす手順で整理しています。
出典
- Lark 公式料金ページ(2026年9月21日確認)
- Google Workspace 公式料金ページ(2026年9月21日確認)
料金・機能は確認日時点の公式サイトの情報です。Microsoft 365の数値は資料に含まれないため記載していません。最新は各公式サイトでご確認ください。
製造業のグループウェア選び、まず1業務で無料試用する
今日できることは1つです。現場で一番連絡が混乱している業務を1つ選び、無料プランか試用で写真共有を試します。
Larkは無料プラン、Google Workspaceは14日試用があります。全社導入の前に、1つの工程で現場が使えるかを確かめます。使えると分かってから、人数と費用を計算します。
よくある質問
Q.製造業のグループウェアはLark・Google・Microsoftのどれがスマホ向きですか
連絡が届いたか分かる既読管理と写真共有を重視するなら、メッセージ単位で既読が見えるLarkが現場向きです。ただしOfficeファイル中心の会社はMicrosoft 365、メールと文書中心の会社はGoogle Workspaceも候補になります。無料プランや試用で現場に触ってもらって決めるのが確実です。
Q.無料で始められるグループウェアはありますか
Larkには無料プランがあり、費用0でチャットと写真共有から始められます。Google Workspaceは無料プランがなく、14日間の無料試用のみです。Microsoft 365の無料枠は公式サイトで確認してください。
Q.現場全員にライセンスを配る必要がありますか
必ずしも全員に有料ライセンスを配る必要はありません。まず報告する班長やリーダーだけに絞り、必要になったら広げる方法が取れます。Larkプロは1人月額¥1,420で、20人なら月額¥28,400が目安です。
Q.シフトや勤怠は専用ツールなしで回せますか
Larkは標準機能でシフトや休暇申請に対応します。GoogleやMicrosoftは表計算での作り込みか追加機能が必要です。すでにExcelやスプレッドシートで組んでいるなら、その上に自動化を足す方法もあります。
Q.検査写真や図面の共有はどのサービスが向いていますか
撮ってすぐ共有するならLarkがチャットや業務アプリに直接添付できます。GoogleとMicrosoftはドライブやOneDriveに保存する流れが基本です。写真を大量に扱う場合、Google WorkspaceのStarterは30GBで埋まりやすい点に注意します。
Q.Google Workspaceの料金が米ドル表示なのはなぜですか
公式の日本語料金ページが価格を米ドルで表示しているためです。Starterが$7.00、Standardが$14.00、Plusが$22.00(いずれも税別)です。円換算は為替で変わるので、予算は円で確認してから決めてください。
この記事を書いた人
中田 純平
ツナイデ・ムスブ 代表 / 熊本市
熊本を拠点に、生成 AI と業務自動化を使った中小企業の業務改善を支援。 ツールの紹介だけで終わらせず、現場で回るところまでを対面で伴走している。 この記事の料金・機能は、公開時点の各公式サイトの情報をもとにしています。
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